公開日 2026.06.24 更新日 2026.06.24

退職代行で退職金はもらえる?未払い退職金を請求する方法

ただし、退職金は法律で一律に支給されるものではなく、就業規則や退職金規程、勤続年数、退職理由などによって扱いが異なるのが一般的です。

この記事では、退職代行を使った場合の退職金の受け取り可否、事前に確認すべき条件、請求や交渉を依頼できるサービスの違い、税金や支払時期までわかりやすく解説します。

退職金を損せず受け取りたい方は、利用前の確認に役立ててください。

退職代行を利用して辞めても退職金は支払われる?

退職代行を利用しても、退職金制度の対象であれば受け取れる可能性があります

ただし、退職金は法律で一律に支給が義務付けられているものではなく、就業規則や退職金規程の条件によって判断されるでしょう。

以下で、受け取り可否と退職理由の扱いを解説します。

原則として退職代行を使っても受け取り可能

職代行を利用したことだけを理由に、退職金の支給対象から外されることは原則ありません。

退職金は、会社に退職金制度があり、就業規則や退職金規程で定められた勤続年数・退職理由などの条件を満たすかで判断されます。

そのため、退職代行の利用前に規程を確認し、自分が支給対象に入るかを把握しておくことが大切です。

支給条件を満たしているのに会社が拒む場合は、労働組合や弁護士への相談も検討しましょう。

退職金規程の写しや給与明細を手元に残しておくと、後から確認する際にも役立ちます。

自己都合退職として扱われるケースが多い

退職代行を利用して自分の意思で退職する場合、多くは自己都合退職として扱われます。

自己都合退職でも退職金制度の条件を満たせば受け取れる可能性はありますが、会社によっては会社都合退職より支給率が低くなることがあります。

退職理由によって支給率が異なる場合もあるため、就業規則や退職金規程の計算方法を確認しておきましょう。

退職代行を使う前に支給条件を整理しておくと、退職後の認識違いを防ぎやすくなります。

会社都合との違いも含め、支給率の差を事前に確認しておくことが重要です。

退職代行で退職金を受け取るための注意点と事前準備

退職代行で退職金を受け取るには、退職前の確認が重要です。

就業規則に制度があるか、勤続年数の条件を満たすか、金額がどのように計算されるかを把握しておけば、請求や確認を依頼する際もスムーズに進めやすくなります。

ここからは、退職代行で退職金を受け取るための注意点と事前準備について解説します。

就業規則で退職金制度の有無を確認する

退職金は、すべての会社で必ず支払われるものではありません。

まずは就業規則や退職金規程を確認し、自社に退職金制度があるかを把握しましょう。

制度がある場合は、支給対象者、勤続年数、退職理由ごとの支給率、支払時期などが定められていることがあります。

社内で確認しづらい場合でも、手元の雇用契約書や規程資料を見直すことが大切です。

制度の有無を確認しておくことで、退職代行に依頼する際の伝達内容も明確になります。

退職金が支払われる勤続年数の条件をチェック

退職金制度がある会社でも、一定の勤続年数を満たさなければ支給されない場合があります。

たとえば、勤続3年以上などの基準を設けている企業もありますが、条件は会社ごとに異なります。

短期離職でも支給対象となるケースがあるため、自己判断で諦めず、就業規則や退職金規程を確認しましょう

また、勤続年数の起算日や休職期間の扱いも金額に関係することがあるため、退職前に整理しておくと安心です。

退職日によって勤続年数の判定が変わる可能性がある点にも注意しましょう。

退職金の計算方法や相場を把握しておく

退職金の計算方法は会社によって異なり、勤続年数、基本給、役職、退職理由、社内ポイントなどをもとに決まることがあります。

退職代行を利用する前に、退職金規程の計算式や支給率を確認しておくと、受け取れる金額の目安を把握しやすくなります。

また、業界や会社規模によって相場は変わるため、一般的な情報だけで判断せず、自社規程を基準に確認することが大切です。

概算額を把握しておけば、未払いの有無や支給額の妥当性も判断しやすくなります。

退職金の支払い請求ができる退職代行サービスの種類

退職金について会社へ請求や交渉をしたい場合、退職代行サービスの種類選びが重要です。

一般企業、労働組合、弁護士では対応できる範囲が異なります。

ここでは、退職金請求を見据えた依頼先の違いと選び方を解説します。

交渉不可な一般企業の退職代行業者

一般企業が運営する退職代行業者は、本人の意思を会社へ伝えることはできますが、退職金の支払い条件や未払い分について交渉することは基本的にできません

報酬を得て法律事務にあたる交渉を行うと、弁護士法に抵触するおそれがあるためです。

そのため、退職金の請求や金額交渉が必要な場合は、一般業者だけでは対応が不十分になる可能性があります。

依頼前に、どこまで対応できるサービスなのかを確認しておきましょう。

退職金を確実に受け取りたい場合は慎重な選定が必要です。

団体交渉権を持つ労働組合の退職代行

労働組合が運営する退職代行は、団体交渉権に基づき、組合員の労働条件について会社と交渉できる点が特徴です。

退職金制度の確認や支払いに関する交渉を依頼できる場合があり、会社と直接やり取りしたくない人にとって選択肢になります。

ただし、対応範囲や交渉方針は組合ごとに異なり、利用には加入が必要なこともあります。

退職金の請求を重視するなら、事前に交渉可能な内容や追加費用を確認しましょう。

会社が交渉に応じる義務を負う点も、一般業者との大きな違いです。

法的トラブルや未払い請求に強い弁護士

弁護士による退職代行は、退職金の未払い請求や会社との法的な争いに対応できる点が強みです。

就業規則上の支給条件を満たしているのに会社が支払いを拒む場合、弁護士であれば法的根拠を示して請求し、必要に応じて労働審判や訴訟などの手続きも検討できます。

一般業者や労働組合では対応が難しい案件にも対応できるため、未払い額が大きい場合や会社の対応に不安がある場合に適しています。

証拠資料の整理もあわせて相談しやすい点が利点です。

弁護士や労働組合に依頼して退職金をもらうメリット

退職金の請求や交渉に不安がある場合は、弁護士や労働組合に依頼することで負担を減らせます。

会社との連絡を任せられるだけでなく、支払い拒否や未払いなどのトラブルにも対応しやすくなるメリットがあります。ここでは、その具体的なメリットを解説します。

会社と直接連絡を取らずに交渉を任せられる

弁護士や労働組合に依頼すれば、退職金に関する連絡や交渉を自分で会社と行わずに済む可能性があります。

上司や人事と直接やり取りすることに強いストレスを感じる方にとって、窓口を専門家側に移せる点は大きな安心材料です。

特に、退職理由や支給条件をめぐって認識の違いがある場合でも、就業規則や退職金規程をもとに整理して伝えてもらえます。

感情的な対立を避けながら、必要な確認や請求を進めやすくなるでしょう。

精神的な負担を抑えたい人にも向いています。

悪質な支払い拒否に対して適切な対応が可能

退職金制度の条件を満たしているにもかかわらず、会社が不当に支払いを拒む場合は、個人だけで対応するのが難しいことがあります。

労働組合であれば団体交渉を通じて支払いを求められ、弁護士であれば法的根拠に基づく請求や裁判所を利用した手続きを検討できます

会社側の主張が妥当かどうかを専門的に確認できる点も重要です。

未払いが疑われる場合は、規程や給与明細などの資料をそろえて早めに相談すると対応しやすくなります。

退職代行の失敗リスクを最小限に抑えられる

退職金を確実に受け取りたい場合、対応範囲を十分に確認せず退職代行を選ぶと、交渉できない、請求が進まないといったトラブルにつながりかねません。

弁護士や労働組合に依頼すれば、退職意思の伝達だけでなく、退職金制度の確認や支払いに関する交渉まで任せられる場合があります。

自分の状況に合う依頼先を選ぶことで、会社とのやり取りの負担を減らし、未払いリスクや手続き上の不安を抑えやすくなります

費用だけで選ばず、請求や交渉まで必要かを基準に判断しましょう。

退職代行を使う前に知っておきたいデメリットとリスク

退職代行は会社と直接やり取りせず退職を進められる一方、費用負担や引き継ぎ不足、損害賠償請求などのリスクもあります。

ここでは、利用前に確認したい料金面の注意点、業務整理の必要性、会社とのトラブルを避けるポイントを解説します。

サービス利用の料金や弁護士費用がかかる

退職代行を利用する場合は、サービス料金や弁護士費用が発生します。

一般的な退職代行は数万円程度で利用できることが多い一方、弁護士へ依頼すると未払い退職金の請求や法的トラブル対応まで任せられる分、費用が高くなる傾向があります。

料金だけで選ぶと、必要な交渉に対応できない場合もあるため注意が必要です。

依頼前に対応範囲、追加費用、退職金請求の可否を比較し、費用と得られるサポートのバランスを確認しましょう。

見積もりを残しておくと判断しやすくなります。

業務の引き継ぎ不足でトラブルになる可能性

退職代行を使うと会社と直接連絡しにくくなるため、業務の引き継ぎが不十分なまま退職に進むおそれがあります。

担当業務の状況や取引先情報、保管場所などを整理しておくことは、後任者や会社の混乱を防ぐうえで重要です。

トラブルを避けるには、退職前に引き継ぎ資料を作成し、必要なデータや共有事項をまとめておくことが大切です。

退職日直前でも、代行業者へ伝えてほしい内容を明確にし、共有方法も確認しておきましょう。

会社から損害賠償を請求されるまれなケース

退職代行を利用しただけで会社から損害賠償を請求されるケースは多くありません。

しかし、無断欠勤を続けたまま重要業務を放置した、会社の機密情報を持ち出した、故意に損害を与えたなどの事情があると、請求トラブルに発展する可能性があります。

リスクを抑えるには、会社の資料や貸与品を適切に返却し、業務状況を可能な範囲で整理しておくことが重要です。

請求を示唆された場合は、自己判断で対応せず弁護士に相談すると安心です。

まとめ:退職代行で退職金を適正に請求する方法

退職代行を利用した場合でも、退職金制度の支給条件を満たしていれば退職金を受け取れる可能性があります。

ただし、退職金は会社の就業規則や退職金規程に基づいて判断されるため、制度の有無、勤続年数、退職理由ごとの支給率、支払時期を事前に確認することが重要です。

一般企業の退職代行は交渉に対応できない場合があるため、退職金の請求や未払い対応まで必要なら、労働組合や弁護士の関与するサービスを選びましょう。

あわせて、引き継ぎ資料や給与明細、規程の写しを残しておくと安心です。

費用や対応範囲を比較し、自分の状況に合う依頼先を選ぶことで、トラブルを避けながら退職金の請求を進めやすくなります。

退職代行ガーディアンは、25年を超える労働組合運営を通じて培ったノウハウで、安全・安心な退職を実現するサービスです。
当組合では、退職代行に関するお悩みを抱えている方に向けて、LINE相談窓口を設置しています。

弁護士提携の退職代行が安全なのかどうか知りたい方は、お気軽にご相談ください。
専門のスタッフが、適法かつ安全な退職の方法をご案内します。

この記事の監修者

長谷川 義人

東京労働経済組合
労働組合代表

プロフィール

高校を3ヶ月で中退しフリーターとなる。その後、20歳で定時制高校に通い25歳で定時制大学を卒業。
Tech系ITベンチャー企業にてBtoB営業からキャリアをスタートし、独立して代表として経営まで幅広く経験。
現在は「令和ならではの労働問題解決」に取り組むため、労働組合法人東京労働経済組合の代表に就任。
適法運営を徹底する退職代行サービス「退職代行ガーディアン」を運営し、日本の退職問題の改善と人材の最適配置を支える新たな社会インフラの確立に取り組む。
違法な退職代行が横行する業界の健全化にも力を入れており、労働者が安心して「次の一歩」を踏み出せる社会の実現を目指している。

東京労働経済組合 SNSアカウント

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