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退職代行は労働組合に依頼すべき?違法リスクや弁護士との違いを解説

会社との条件交渉を行えます。
ただし、労働組合が関与しているすべての退職代行サービスが、適法だとは限りません。

中には労働組合を装ったり、違法な業務を行ったりする業者が存在するため、法適合組合を見分けることが大切です。

本記事では、労働組合による退職代行の特徴や弁護士との違い、メリットをまとめました。
違法行為の具体例も紹介するため、安心・安全なサービスを利用したい方は参考にしてください。

労働組合による退職代行とは

労働組合は、会社と労働条件を交渉する権限を有しています。
ここでは、以下4つを確認していきましょう。

それぞれ解説します。

労働組合には「労働三権」が保障されている

労働組合とは、労働条件の改善をおもな目的として、労働者が主体的に結成する団体のことです。
厚生労働省は、労働組合を以下のように定義しています。

労働組合は「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的として組織する団体」、すなわち、労働者が団結して、賃金や労働時間などの労働条件の改善を図るためにつくる団体です。

引用:労働組合|厚生労働省

労働組合の結成や活動を保障している「労働組合法」では、労働組合の成立要件として以下の4つを定めています。

上記の条件を満たした団体は「法適合組合」と呼ばれ、労働組合法による法的保護を受けられます。

参考:労働組合法第2条|e-Gov法令検索

企業が関与する団体は「労働組合」と認められない

労働組合に与えられる法的保護は、労使間の問題解決を図る団体にのみ与えられます。
そのため、以下いずれかの条件に当てはまる団体は、労働組合法の保護を受けられません。

以上のポイントを押さえることで、労働組合による退職代行サービスへの理解が深まります。

労働組合運営の退職代行は「退職代行ユニオン」とも呼ばれる

労働組合といえば、同じ会社の労働者で結成される「企業別労働組合」をイメージする方が多いでしょう。
しかし、企業別組合が組織されているのは一部の大企業に限られるため、労働者の大多数は労働組合に加入していません。

そこで、個人で加入できる会社外の労働組合「ユニオン(合同労組)」が、近年増加しています。
労働組合による退職代行(退職代行ユニオン)は、退職希望者を組合員として受け入れ、組合名義で会社と団体交渉を行います。

参考:労使関係総合調査(労働組合基礎調査)|厚生労働省

労働組合による退職代行は2種類ある

労働組合が関与する退職代行サービスには以下の2種類があり、両者の本質はまったく異なります。

行使できる権利の違いに伴い、サービス内容にも大きな差が見られます。
運営形態の詳細を見ていきましょう。

労働組合が運営元の退職代行

労働組合が運営する退職代行には「団体交渉権」が認められています。
そのため、依頼者の退職意思を通知することはもちろん、労使間の問題について会社との交渉が可能です。

労働組合から団体交渉の申入れがあれば、会社は誠実に対応せざるを得ません。
団体交渉を正当な理由なく拒否したり、労働者に不利益を与えたりすることは「不当労働行為」にあたるためです。

労働組合運営の退職代行を利用すれば、労働者の権利を最大限に行使できるため、希望条件での退職を実現しやすくなります。

労働組合と提携した民間企業による退職代行

労働組合と「提携」している退職代行サービスは、実際の運営元が民間企業である場合、法的に認められる権限が限られています。

近年では、労働組合に業務を斡旋する業者の違法性が指摘されており、東京弁護士会も警告を発しています。
労働組合との提携をアピールする業者の運営形態は、違法リスクが高いことを念頭に置いておきましょう。

関連記事:退職代行サービスは弁護士法違反?非弁行為の具体例や法的効力を解説

労働組合・弁護士・民間企業による退職代行の違い

退職代行サービスの提供元は3つに分類され、それぞれ対応可能な業務範囲が異なります。

運営元弁護士労働組合民間企業
退職意思の伝達
条件の交渉×
残業代などの支払い要求×
損害賠償請求××
訴訟対応××

提供元ごとの大きな相違点は、以下の2つです。

それぞれ解説します。

交渉権限を持つのは労働組合と弁護士

労働者の代理として、会社と退職条件の話し合いを担えるのは、労働組合または弁護士が運営元の退職代行です。
それぞれ以下の法律によって、交渉権が認められています。

運営元法律・権限
労働組合労働組合法により、団体交渉権が保障されている
弁護士弁護士法により、法律事務全般の代行が認められている

一方、民間企業による退職代行では、業務範囲が「退職意思の通知」に限られます。
弁護士資格のない者が、業務として条件交渉や金銭請求などの法律事務を扱うことは、弁護士法第72条に違反するためです。

弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。

引用:弁護士法第72条|e-Gov法令検索

退職の際は、退職日の調整や有給消化、未払い賃金の支払いなど、会社とのさまざまな決め事が伴います。
意思の通知のみで退職手続きが完了するのは、ごく一部のケースでしょう。

交渉権限のない業者を選ぶと、会社側から引き留めや反論があった際に太刀打ちできず、手続きの停滞を招くおそれがあります。
スムーズな退職を実現したい場合は、運営元が労働組合または弁護士のサービスを選ぶのが賢明
です。

関連記事:退職代行における非弁行為とは?違法業者の特徴や判断基準・判例を解説

関連記事:退職代行は弁護士提携だと安全?発生しがちな違法行為やデメリット

訴訟対応ができるのは弁護士のみ

損害賠償請求や訴訟対応などの法的な対応は、弁護士のみに認められている独占業務です。
会社との交渉が決裂し、裁判へ発展した場合でも、労働者の代理人として対応を一任できます。

ただし料金は、3種類の運営元の中でもっとも高額な傾向にあります。
弁護士は法律の専門家として、経験値にもとづいたオーダーメイドのサービスを提供できるためです。

会社との関係性や現在の状況によって、弁護士の必要性を判断するとよいでしょう。

関連記事:退職代行は弁護士提携だと安全?発生しがちな違法行為やデメリット

労働組合による退職代行は違法なのか?

労働組合が行う退職代行サービスや、それを利用すること自体に違法性はありません。
しかし「労働組合運営」や「労働組合提携」を称し、不正を働く違法業者に注意が必要です。

ここでは、労働組合が関与している退職代行において、発生し得る違法行為を紹介します。

詳細を見ていきましょう。

労働組合の名前を借り、民間企業が交渉対応を行うと違法

営利目的で運営している民間企業が、労働組合になりすまし、業務として条件交渉を行っている事例が報告されています。
無資格業者が会社と交渉を行うことは、弁護士法違反(非弁行為)です。

このような業者は、民間企業に交渉権限がないことを理解したうえで、労働組合の名前を利用しています。
意図して違法行為に及んでおり、極めて悪質な運営形態だといえるでしょう。

民間企業から援助を受けていたり、営利が主目的になっていたりする組織は、偽装労働組合の可能性があります。

関連記事:退職代行における偽装労働組合とは?事件屋の特徴や見破る方法を解説

民間企業が窓口となり、業務を労働組合へ依頼すると違法

民間企業には交渉権限がないため、退職意思の通知を会社に受け入れてもらえなかった場合に太刀打ちできません。
これを理由に、交渉が必要な場面になったら「提携している労働組合」にバトンタッチする業者が存在します。

実際に交渉するのは団体交渉権を有した労働組合なので、合法だと錯覚しやすい運営形態です。
しかし、依頼者から代金を受け取り、交渉対応を他者に依頼することは違法行為になり得ます
弁護士法第72条では、業務として法律事務を仲介・紹介することも禁じているためです。

このような「斡旋スキーム」を組んでいる業者の増加に伴い、東京弁護士会は以下のような事例をあげて注意喚起を行っています。

【事例2】
  • 本人の要望は、契約期間の途中で会社を辞めること、及び在職中に受けたパワハラの慰謝料を請求することであった。
  • 業者は、労働組合と提携しており、法律的な問題について話し合い(交渉)になったら、提携先の労働組合が行うとしていた。本人は、業者に代金を支払って、依頼した。
  • 業者は、本人に代わって、会社に対して伝えたところ、会社側は「パワハラなんかしていない。」と主張した。
  • 業者は、労働組合と交代し、労働組合が話し合いを行った結果、会社はパワハラを認め、慰謝料が支払われることになった。

【解説】契約期間の途中での会社を辞めること(雇用契約の解約)や、パワハラを受けた場合の慰謝料などの損害賠償請求は、法律的な問題です。本事例では、業者は、本人から代金を受け取って、法律的な問題について話し合い(交渉)になったら、提携先の労働組合が行うとしています。しかしながら、お金を受け取って、法律的な問題の処理を他者(本事例では労働組合)へ斡旋することは、非弁行為です。

引用:退職代行サービスと弁護士法違反

労働組合と提携していても、退職代行を受注した窓口が民間企業である場合は、違法性を否定できません。

参考:弁護士法第72条|e-Gov法令検索

労働組合による退職代行のメリット

弁護士や民間企業のサービスと比較して、労働組合の退職代行が優れているポイントは、おもに以下の2点です。

それぞれ見ていきましょう。

コストと業務範囲のバランスがよい

労働組合は団体交渉権にもとづき、退職に付随するさまざまな交渉を行えます。
法的紛争が予見されるケースを除けば、大部分の悩み事を解決できるでしょう。

さらに、弁護士運営の退職代行よりも料金が安い傾向にあり、民間企業と比較しても相場に大きな差がありません。
対応範囲が広く、料金も抑えられていることから、多くの退職希望者にとって有力な選択肢になり得ます。

会社から交渉を拒まれない

労働組合法では、団体交渉を会社が正当な理由なく拒むことを「不当労働行為」として禁止しています。
本人が言い出しにくい事項も合法的に交渉できるため、労働者としての権利を損なう心配がありません。

なお会社は、退職代行の対応相手が民間企業だと判明すると、業者を通さずに直接連絡してくる可能性があります。
会社側に主張したい事項がある場合、交渉権限のない民間企業では話し合いができないためです。

その点で労働組合による退職代行は、労働者の正式な代理人として認められやすく、直接連絡が入るリスクも軽減できます。

参考:労働組合法第7条2号|e-Gov法令検索

関連記事:退職代行を利用すると即日退職できる?リスクやメリットについて解説

労働組合に退職代行を依頼する際の注意点

労働組合の退職代行を検討する際は、権限の内容や、組合の法適合性を事前に確認しておく必要があります。
具体的な注意点は、以下のとおりです。

それぞれ見ていきましょう。

労使関係以外の問題は交渉できない

内容によっては、労働組合の交渉が会社に拒否されるケースもあります。
労働者の待遇に影響を与えない事項に対し、会社は団体交渉に応じなくてもよいとされているためです。

とはいえ、退職における交渉内容の大部分は、会社が必ず対応しなければならない「義務的団交事項」に該当します。
代表的な義務的団交事項は、以下のとおりです。

事項詳細
労働条件
  • 賃金
  • 労働時間
  • 労働環境など
人事
  • 人事評価
  • 解雇・懲戒
  • 配置転換・転勤など
団体的労使関係
  • 団体交渉のルール
  • 争議行為の手続きなど

労働条件や人事に関する内容が含まれているため、法適合組合による退職代行で不都合が生じることは少ないでしょう。

料金の内訳を確認する

退職代行を依頼する際は、料金に含まれているサービス内容を事前に確認しておきましょう。
一見して安く見えても、労働者の雇用形態や連絡回数、取次内容などによって追加料金が発生するケースもあるためです。

想定外の費用が発生すると、会社と合意する前にサービスを途中で中断せざるを得なくなる場合があります。
一律料金のサービスを選べば、費用面の不安を軽減できるでしょう。

関連記事:退職代行の平均金額はいくら?相場や雇用形態別の費用目安を解説

運営元の情報を十分に調べる

ホームページの目立つ部分に「労働組合」と記載されていても、それを鵜呑みにするのは危険です。
中には、労働組合の要件を満たしていない偽装労働組合や、違法リスクの高い「提携」を行っている業者が存在します。

悪質な業者と法適合組合を見分けるために、運営元の情報を慎重に確認することが大切です。
ホームページ上の「運営者情報」や「特定商取引法にもとづく表記」で、運営者名を調べましょう。

労働組合をPRしているにもかかわらず、運営者名に「株式会社」や「合同会社」が含まれている場合は、違法リスクが高まります
振込口座やクレジット決済の発行元もあわせてチェックし、運営実態を見極めましょう。

まとめ:退職代行は法適合の労働組合に依頼するのがおすすめ

労働組合による退職代行は、法的保護のもとで条件交渉を行えるため、安全かつスムーズな退職を実現できます。
ただし、労働組合になりすましていたり、違法リスクの高い運営を行っていたりする業者には、厳重な警戒が必要です。

運営元の実態を慎重に調べ、法適合の労働組合による退職代行を選びましょう。

退職代行ガーディアンは、東京都労働委員会認証の合同労働組合が運営する退職代行サービスです。
25年を超える労働組合運営で培ったノウハウをもとに、依頼者の権利を守りながら安全な退職をサポートしています。

即日で対応できるため、ご相談をいただいた当日から出社する必要はありません。
依頼を悩んでいる方も、まずは無料のLINE相談窓口をお気軽にご利用ください。

この記事の監修者

長谷川 義人

東京労働経済組合
労働組合代表

プロフィール

高校を3ヶ月で中退しフリーターとなる。その後、20歳で定時制高校に通い25歳で定時制大学を卒業。
Tech系ITベンチャー企業にてBtoB営業からキャリアをスタートし、独立して代表として経営まで幅広く経験。
現在は「令和ならではの労働問題解決」に取り組むため、労働組合法人東京労働経済組合の代表に就任。
適法運営を徹底する退職代行サービス「退職代行ガーディアン」を運営し、日本の退職問題の改善と人材の最適配置を支える新たな社会インフラの確立に取り組む。
違法な退職代行が横行する業界の健全化にも力を入れており、労働者が安心して「次の一歩」を踏み出せる社会の実現を目指している。

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